3 波形測定

3.1 ATS-100のトリガ出力の追加

波形測定を行うためには、LSIテスターとEBテストシステムを同期させる必要があります。LSIテスタのトリガ信号は、背面のUSER IO (D-SUB)から出力されますので、同軸 (BNC) ケーブルによる接続を確認してください。

Trigger from ATS-100 to E1380A
図3.1 トリガ信号線の接続

IMS Screen の Pattern Control ウインドウで、Sub-Screen → Display を選び、次の設定を行い、ESCキーで閉じます。

Pattern Control ウインドウの Instructions フィールドに、トリガをかけたいタイミングで、STM-2 の命令(User IO へのトリガ出力)を書き込みます。

3.2 Waveform Control

(1) 波形測定レンジの設定

DUET ランチャーで、WavCon (Waveform Control) をクリックします。Waveform Control ウインドウが現れますので、縦軸と横軸のスケールをクリックして適当な値に変更します。実習では、図3.2のように設定してください。Waveform Control ウインドウは、波形測定の条件設定を行い、サンプリングした波形を表示するためのウインドウです。Pre-delay は、トリガが入力されてからEBテストシステムによりサンプリングが開始されるまでの時間です。

Trigger from ATS-100 to E1380A
図3.2 Waveform Control ウインドウの設定

(2) 波形測定パラメータの設定

Waveform Control ウインドウのボタンにより下記の設定を行います。

ICONサンプリング時間幅
ICON波形測定のアベレージング回数
ICONAC/DC測定切り替え(通常はAC)

(3) 波形保存の設定

Waveform Control ウインドウのメニューより、Options → Options...を選択し、Strage(測定した波形データの保存/非保存)と Passing(Waveform Display ウインドウへの表示方法)を設定します。

ex.)
Strage = OFF
Passing = user-prompt

波形を保存する場合には、Waveform Directory 欄を設定して、保存先を予め設定しておく必要があります。

3.3 Waveform Display

DUET ランチャーで、WavDis (Waveform Display) をクリックします。Waveform Display ウインドウは、測定された波形を保持し、複数の波形を並べて表示、保存するためのウインドウです。ここに波形を表示するためには、Waveform Control ウインドウで波形保存の設定(Waveform COntrolの説明参照)を設定しておく必要があります。表示された波形は、マウスでドラッグしてウインドウ内を移動させることができます。消去するときは、消去したい波形をクリックして、DELキーを押します。

3.4 波形測定

まず、LSIテスタ ATS-100 の Pattern Control ウインドウで、Start System ボタンをクリックしテストを開始します。次に、Image Control ウインドウのICONボタンをクリックすると測定が開始され、Waveform Control ウインドウ上に波形が表示されます。

(1) 8bitカウンタの測定

8bit カウンタの clk (23), q0 (50), q1 (49), q2 (48) のパッドまたは配線の波形を調べてみてください。8クロックサイクル分が表示されるはずです。順にカウントアップされているでしょうか。

(2) 微小パッドの測定

チップ中に作られた微小パッドの波形を測定します。padL (20), padS (19) には、同じクロック波形が入力されています。これらの信号は入力バッファを介して、そのまま、Metal1レーヤを使って、パッドに直結されています。尚、padLの方には少し大きめのチップ内パッド、padSには小さいチップ内パッドが使用されています。図3,3は、微小パッドレイアウトの模式図です。3つ並列になっていて、それぞれ左から、Padレーヤ、Meatl2レーヤ、Metal1レーヤを使用しています。先ず、微小パッドの像を拡大表示して、並列になった各微小パッドの波形を測定し、レーヤが下がるにつれて、どれぐらい測定波形の振幅が減少するか確かめてください。

Layout of Micro-Pad
図3.3 微小パッドのレイアウト



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