#author("2018-11-27T13:03:16+00:00","","") [[&ref(home.gif);:http://jaco.ec.t.kanazawa-u.ac.jp/kitagawa/]] ~ Visitor No. &counter(total); Cypress Semiconductor社PSoC Creator (PSoC3以上) 関連のメモです。 ~ ---- *目次 [#k218fc8f] #contents(); *コメント欄 [#d1b3049c] #pcomment(reply); *メモ [#z5b56d96] ***PSoC4ファミリー(ARM Cortex-M0版PSoC)の選択 [#def158c5] ADCが弱いことを除くと低消費電力で使いやすい。4200にはBluetoothLE版もある。 -CY8C4000ファミリ:クロック16MHz, フラッシュ16kB, シリアルポートはI2Cのみ(送信用ソフトウエアUARTはあり) -CY8C4100ファミリ:クロック24MHz, フラッシュ32kB, I2C/SPI/UART2個, LCD, 12bit-ADC -CY8C4200ファミリ:クロック48MHz, フラッシュ128kB, DMA, I2C/SPI/UART4個, CAN2個, LCD, 12bit-ADC ***電源構成 [#dcfb22cc] VDDD, VDDA, VDDR, VCCDなどいろいろあって忘れそうなのでデータシートを要約。 #ref(power_supply.png) -電源電圧は、1.8-5.5V --Bluetoth LE搭載ファミリは、1.9-5.5V(1.9V以下でも動作するが、BLEは停止) -内部LDOはデフォルトで有効 --無効にした場合は、VDD1.71-1.89V、VCCDとVDDDをショートする ***MiniProg3の接続 [#e1433a2c] 純正の書き込み器MiniProg3によるPSoC生チップのプログラムに関する覚え書き。もっとも、MiniProg3は値段が高いので、マニアには敬遠されているらしい。PSoC Programmerを起動して、Utilitiesタブからファームウエアをアップデートしておく(古いファームウエアだと、Power Cycleモードが使用できないと聞いている)。 #ref(HSSP.png) -プログラムとデバッグにSWD(ARM Serial Wire Debug)を利用する -どのポートがSWDかは、データシートでSWDを検索する -SWDポートは汎用IOと共有なので、プログラム専用にするとSWD_IO, SWD_CLKを割り当てた2ポート分の汎用IOが使えなくなることに注意 ***開発の流れ [#a78d5c64] 学部生、卒研生向け、プログラムとデバックの手順解説。ここでは、CY8CKIT-142 PSoC4 BLEモジュール(CY8C4247LQI-BL483搭載、技適認証済み)を使用しましたが、BLEを使わないなら PSoC4 CY8C4245あたりでも。 -PSoC外部の回路製作 --下図のようなタクトスイッチを押すとLEDが点灯する回路例を考える。電源VDDDは、MiniProg3から供給(VTARG)する。 #ref(led_sw.png) -PSoC内部の回路設計 --PSoC Creatorを起動 --File - New - Project... ---Taget device = PSoC4, PSoC4200BLE (使用するデバイスに合わせて) - Nextボタン --Empty schematic - Nextボタン ---Workspace name, Location, Peoject nameを適当に設定 - Finishボタン --右欄のComponent Catalog - Cypressタブ - Ports and Pins - Digital Input Pin と Digital Output Pin をドラッグして各1個づつ回路図シート(TopDesign.cysch)に配置 ---Componentを選んでComponent Catalog下のOpen datasheetの文字をクリックまたは配置した部品を右クリックして、ポップアップメニューから Open Datasheet... を選ぶと、選んだComponentのデータシートが表示され、Find Code Example...を選ぶとプログラム例のリストが表示される #ref(pin_01s.png) --回路図に配置したPinのシンボルをダブルクリックして、下記のように設定 - OKボタン ---HW connection: プログラム制御の場合チェック無し、回路制御の場合☑有り ---Drive mode: 出力回路の設定。スイッチ入力の場合はResistive pull up (押さないときHighとする)、LED点灯の場合はStrong ---Initial drive state(初期状態のHigh, Lowに合わせる) 入力ピン &ref(pin_input.png,,50%); 出力ピン &ref(pin_output.png,,50%); --左欄のWorkspace Explorer - Sourceタブ - Design Wide Resource - Pins をダブルクリック --右欄のPin_1, Pin_2 をピンアサイン図(Design01.cydwr)のポートP2[2], P2[3]にそれぞれドラッグするか、右欄のPort列のドロップダウンリストから、割り当て先のポートP2[2], P2[3]を選択する #ref(pin_02s.png) -プログラムの作成 --左欄のWorkspace Explorer - Sourceタブ - Source Files - main.c をダブルクリック --下図のようにmain.cのプログラムを入力 ---通常、無限ループ for(;;) の上には、電源投入時の初期化処理のコードを入力し、for(;;)ループの中に通常のプログラムを入力する ---CyGlobalIntEnable; では、CPUへの割り込みを許可している(このプログラムでは割り込みを使用しないので、無くてもよい) ---Pin_2_Write(!Pin_1_Read()); では、Pin_1の状態(H or L)を読み取り、Pin_1の否定をPin_2に出力している --ツールバーの Build ボタンをクリックして、プログラムをビルドする #ref(pin_03s.png,,60%) -プログラムの書き込み --MiniProg3を回路基板のピンヘッダに挿す --メニューより、Debug - Select target and program... --MiniProg3を選択 ---Port Settingボタンをクリックし下図のように設定して、OKボタンをクリック --PSoC 4200 BLE CY8C4247LQ*-BL483(ターゲットのデバイス)を選択して、OK/Connectボタンをクリック ---しばらく待つと書き込みが始まる #ref(program_port.png,,70%) --MiniProg3から電源供給されているので、MiniProg3を挿したままで動作確認を行う -デバッグ --ツールバーの Debugボタンをクリックすると、プログラムの書き込みが行われ、続いてデバッグモードになる #ref(debug_01zs.png,,75%) --プログラムコードが表示されているウインドウ左側のグレーの列をクリック ---プログラムの行に赤丸が付いて、ブレークポイント(プログラムを一旦停止させる場所)が設定される --Step Overボタンをクリックして、関数毎にプログラムを実行して動作を確認する ---Step Into で、関数内部に入り、Step Out で関数の実行前に戻る ---タクトスイッチを押しながら Step OverボタンをクリックするとLEDが点灯する #ref(debug_03zs.png,,75%) --Stop Debuggingボタンで、デバッグモードを一旦終了し、上図のようにプログラムを追加(例として変数の内容を確認してみる) --再度、Debugボタンをクリックし、動作を確認する --下の方の Localsタブをクリックすると、変数 x の値が表示される ---Step Overボタンをクリックすると、xの値がインクリメントされることが確認できる ---Registersタブをクリックすると、各種レジスタの内容が表示される ---注意:変数に値を代入しても、値がプログラム中で使用されない場合は、Localsに変数が表示されない