サブサーキットの作成

回路を階層化することにより、大規模で複雑な回路を見やすくしたり、回路本体とシミュレーション用の信号源や電源を、別の回路ファイルに記述したりすることができる。LTspice(SPICE系シミュレータ)では、.SUBCKT 〜 .ENDS コマンド(ネットリスト)を用いて回路を階層化することもできるが、ここでは、回路図エディタで書き込んだ回路をサブサーキットとして使用する手順を示す。

1. サブサーキットの作成

下記の2段構成演算増幅器を入力して、opa.asc(回路図ファイル)に保存する。

2. シンボルの作成

  1. メニュー: [File] - [New Symbol] でシンボルエディタを起動
  2. メニュー: [Draw] - [Line] 等でシンボルを描く
  3. メニュー: [Edit] - [Add Pin/Port] でピンを作成
    • Label は、サブサーキットのポート名と合わせること。
    • Netlist Order は、.SUBCKTコマンドでネットリスト記述されたサブサーキットを使用する場合のポート記述順位。回路図を使用する場合は、ポート名が合っていれば何番でも良い。
    • TOP, BOTTOM, LEFT, RIGHT を選ぶと、ポート名が表示される。ここでは見づらくなるので、NONE(非表示)を選んでいる。
  4. メニュー: [Draw] - [Text] で+, -, p(VCC12), n(VEE12) の文字を記入
    ポート名を表示しない代わりに、入力の+/-, 電源の+/- が判別できるように文字を記入している。好きな文字を記入してよい。
  5. opa.asy(シンボルファイル)に保存
    • サブサーキットのファイル名(opa.asc)に合わせる必要がある。
    • 保存ディレクトリもサブサーキットのファイルと同じ場所にする。

3. サブサーキットの呼び出し

  1. メニュー: [File] - [New Schematic] で回路図エディタを起動
  2. ツールバーより、その他の部品(ANDゲートアイコン)をクリックして、Select Component Symbol フォームを表示
  3. Top Directory プルダウンリストより、シンボルファイルを保存したディレクトリを選択し、OKボタンをクリック
  4. opaが表示されるので選択し、回路図エディタ上に配置

  5. 上位階層の回路図を作成


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