2006年 10月 |
今夏撮影したトンボについて虫友・TA氏に確認の意味で同定してもらいました。懇切丁寧にアシストしていただき、もう感謝感謝です。
同定結果です。
--------------------
2006.6.21 | 2006.6.28 | 2006.7.01 | 2006.7.10 | 2006.7.26 |
2004年の今頃も熊が下界へ下りてきていろいろとメディアを騒がせました。今年も9月下旬辺りから県内あちこちにて熊が出没で熊被害のニュースが目白押し。
2005年は北國新聞によれば、「ドングリは豊作、クマの出没の恐れは無い」ということで確かに前年よりも被害は少なかったようです。そして医王山ブナ帯でのブナの実はブラブラになっていました。
2006年盛夏、医王山ブナ帯でのフジミドリの乱舞の季節に、「サガイ、ちょっと見てみぃ、今年またブナの実が全然ついていない」、「こりゃ、今年また熊が出るぞー」と、囁かれてまさにその通りで現実のものとなって、今現在大変な事になっています。しかも石川県だけではなく全国的な熊被害の現況です。熊と人間は共棲できるのかと、新聞紙上にも書かれております。
金沢市職員のM氏は、まさにその熊対策の担当者、現在多忙を極めて土曜・日曜も有りません。MRO-TVの夕方のニュースにも取材されて「熊に対する注意事項」をとうとうと述べておられました。現在、降雪までの間はまさにゼフィルス類各種の採卵シーズン、来春の飼育に向けて採卵を勤しんでいるムシヤの方々、どうか十分に熊対策を心掛けて下さい。出来れば今年は山へは入らない。もしくは何人か集団でかつ「熊鈴」は必携です。お節介でした。
実はサガイのカミサンがもう何年も前から、ある「織の工房」にて、40の手習い、あるいは50の手習いか、判りませんがせっせと通っていろいろやっているようです。その工房は最近、虫の「うんこ染め」に大変ご執心で先駆者たる「伊丹市昆虫館」にまで出掛けて見学してくる有様。ある日、家内曰く、「父さん、M氏に頼んで、ナナフシのウンコ捨てずに集めておいてくれ」と頼んでもらえん、ついでに石川県ふれあい昆虫館のH氏にも「オオゴマダラ、ギフチョウのうんこ集めて置いて、と頼んでもらえん」と言われて、「えっ、虫の糞なんか、何するんじゃ」と、サガイには判りませんが、ウンコを使って染物をやるといい色に染め上がるらしいとの事。
------------------------
なお、伊丹市昆虫館では、企画展「むしのうんこ」というものを開催したもよう。
会期:平成16年3月3日(水曜)〜5月31日(月曜)
場所:伊丹市昆虫館 2階第2展示室
------------------------
それで、この話蝶友のM氏、H氏にいろいろ問い合わせたりしてみました。昆虫館のH氏からは、「真偽はわかりませんが、昆虫館職員から、ナナフシのフンでも良い染め物ができるとの話を聞きました。何かで紹介されていたそうです。了解しました。これからは捨てずに保管しておきましょう。との快いご返事を戴きました。M氏からは、「フン染めですか。これは、翔ネタですね。オオゴマダラとギフチョウでは、色が違うのでしょうか。メスアカは、どんな色に染まるのでしょう。赤、黄、それとも緑。ナナフシ、去年から飼ってます。まだ、元気ですが、どれだけ必要なのでしょうか。それと、水につかったものでもいいのでしょうか。水をはった水槽で飼育してるので、フンは水の中に落ちてしまいます・・・・・」とのご返答。その後定期的にM氏からはナナフシのウンコ、H氏からはオオゴマダラ、ギフチョウのウンコガ大量に頂いているようです。いやはや、持つべきものは話の判る友人ですね。さてこの『ウンコ染めの結果』はこの後どうなりますやら。2007年にふれあい昆虫館のイベントとして予定されている、とか家内から聞いています。
あくまで予定は未定で決定にあらず。
金沢の市街地には、水量豊富な犀川と友禅流しで有名な浅野川という河川が流れていて、何段にもなった河岸段丘の上に町が形成されています。自転車派にはつらい町です。晴れた日には自転車で通勤していますが、行きも帰りも2回の坂登りがあるため、二日酔いのときなどは、かなり辛いものがあります。距離的には大分遠回りになるのですが、最近開通した山側環状道路を自転車で走ってみたところ、河岸段丘をトンネルでぶち抜いていて、坂がないためなかなか快適です。しかも、犀川の上空を跨いでいて、爽快感抜群です。ということで、通勤には山側環状道路を愛用することになってしまいました。残念ながら、山側環状道路では、高圧ナトリウムランプが使われているのか、ほとんど昆虫を見かけません。
2006年 9月 |
金沢大学自然研(理科系の研究棟)方面への道路の上り口のコーナにサークルKが誘致されました。といっても、金沢大学のキャンパスはとんでもなく広いので、大学の建物からはかなり遠いのですが。このおかげで、暗闇の道路が明るくなりました。雑木林の真っ只中で、24時間営業しているので、蛾や夜行性カミキリの撮影にはもってこいですが、何年かすると周囲の環境に悪影響が出るかもしれません。しかし、女子学生が暗い山道を歩いて帰っている状況は改善されたといえるでしょう。いや、店舗の駐車場をヤママユガやオオミズアオなどの大型蛾もバッサバッサ飛んでいるので、もしかすると女子学生には余計に怖い道になったかもしれませんが。
2006年 8月 |
「日本産蝶類標準図鑑」と銘打って2006年8月に新規に発刊されました。定価税込み7350円也。学習研究社刊。早速サガイも購入して手にして読みました。
ある書評では、
この図鑑は、故・白水隆九州大学名誉教授が生前に企画されたものである。
白水隆先生は生前、多くの文献を集められ、またプロの研究者・アマチュアの愛
好家を問わず、多くの人達から情報を集められて、書き留められていた・・・・
以下後略
ということで、かくいうサガイも過去に同好会会誌等に投稿した原稿に関して、
この白水博士より何回か直接にハガキ等でご指摘やご指導を賜り、何とマメな先
生なのか、と感銘を受けた覚えがあります。
「日本のチョウ愛好家・研究家は、すべて白水先生の弟子といっても過言ではな
い」、「そしてこの図鑑を通じて、改めて、そして新たにチョウに興味を抱き、チョウ
を探求する喜びを感じていただくよう切望する。」というのも納得のいく記述であります。
参考:http://kawamo.co.jp/roppon-ashi/sub242.htm
なお、過日、M氏らと議論した事のある「ヒメ」「サト」「ヤマ」のウラギンヒョウ モンの扱いについては1種「ウラギンヒョウモン」として解説してありました。 他に目に付いたものは、「エゾスジグロシロ」「スジグロシロ」が「エゾスジグロシロ」「ヤマトスジグロシロ」「スジグロシロ」に細分化、「キチョウ」は「キチョウ」「キタキチョウ」に細分化、「アカシジミ」は「アカシジミ」と「カシワアカシジミ」に、 ざっと斜め読みして、気が付いた点羅列してみました。 既存の通例となっていた、「キタアカシジミ」が「カシワアカシジミ」ですか。 それでは「ミナミアカ」はどうなんだろう、と思ってしまいました。それで「カ シワ」なのかも知れません。頭の悪いサガイには、この分類方法はイマイチ理解出来ません。サガイだけなのかな。
金沢大学と市街地の間は谷沿いの1本道になっていて、車の通行量が多く普段は動物や鳥をあまり見ることはできません。早朝や日曜日の午前は、車が少なく、多くの種類の小鳥を間近で見ることができます。日曜日の朝、自転車で広い歩道を走っていたところ、前方から茶色い動物が素早く走ってきて、私の脇を通り過ぎたので、急ブレーキをかけて振り返ったところ、茶色いウサギがこちらを見ていたので驚きました。こちらが見ているのに気づくと山へ駆け上がって行ってしまいました。さすがに金沢市内でウサギを見るのは初めてです。もしかすると、飼いウサギが逃げたのでしょうか。
2006年 7月 |
金沢大学は、大木の茂る丘陵に囲まれていて、7月になると樹液の醗酵した甘酸っぱい匂いが大学全体に漂います。深夜、道路沿いのアベマキ(クヌギかも?)をライトで照らすと、赤いヤガの眼が反射するのが見られます。この蛾は、後羽に特徴的な色の帯を持っていて、このあたりのやつは、青白いきれいな色をしているのですが、残念ながら写真撮影に成功したことがありません。夜に羽ばたきながら木の幹を歩き回るところを狙ってみます。
2006年 6月 |
最近地元のいろんな分野で、「山の色がおかしい、どうなっているんだ」とよく騒がられている。新聞紙上でも何回か取上げられています。ムシヤの諸君は、その理由は何であるかは、ご存知のはず。或る日サガイは久々に近在の倉ケ岳へ入山してみた。頂上近くの池迄は15分から20分で行ける手頃な場所なのですが、最近はご無沙汰してしまっている。
其の道の専門である金沢市職員のM氏にちょっと質問してみた。
-----------------
倉ケ岳各地に点在自生する「ミズナラ大木」、殆どが哀れな立枯れ状態。若い幼木は、そうでもないのですが、この状態は今後どのような事態に進展するのでしょうか???林道をポンコツでトボトボ走っていて、思いました。林業のハカセさん、この山の将来像をお聞かせ下さい。また、春ギフシーズンに医王山へは何回か入山していましたが、この様な様子気が付きませんでした。医王山のミズナラもこんな状態なのでしょうかね?
17/06/07 (火) M氏からの懇切な回答
-----------------
「ミズナラの立ち枯れは、カシノナガキクイムシがナラ菌を媒介して発生します。カシノナガキクイムシは、ミズナラに穿孔しナラ菌を培養し、これが同幼虫のエサになります。このナラ菌によって、ミズナラは枯死に至ります。最近の温暖化で、石川県加賀市から侵入し、金沢市へは倉ヶ岳から侵入しました。侵入4〜5年で最大規模に枯れ、それ以後は終息します。大木から枯れ、若木は抵抗力をつけて生き残ります。倉ヶ岳は、今がピークで、これから終息に向かうところかと思います。医王山は、これからピークをむかえるかと思います。ただし、暖地の虫なので、被害は、標高700m程度までかと思います。現在、北上中で、既に富山県にも侵入しています。
---------------
そして京都在住の蝶友T氏からの私信にも
-----------------
ゼフィルス類食樹の立ち枯れは確かに、現在目に余るものが感じられます。滋賀県北部福井県境は数年前から同じ状態で困ったことに、私にはあまり違和感はありませんでした。その為かミズナラ頂芽に産卵依存するアイノミドリは最近殆ど見ていません。替わりにミズナラ若木に依存する種のウスイロオナガシジミあたりが増えている様に思います。
-----------------
実態として、医王山での2005,2006年のアイノ、ジョウザン、エゾ等のの乱舞が通年に比較して見られない、という現象が確かに感じられた方も多かったでしょう。いつもあれだけの大乱舞が見られた、いわゆるサガイポイントでも、乱舞数が格段に少なかったのは否めませんでした。本当にこの立枯れは今後どの様に変化していくのか、心配な事です。
金沢大学の中に角間川という谷川が流れています。この山域の川は、強い金気水で赤く濁っているのですが、小魚や亀もいて、人気の少ない日曜日には水鳥も見られます。学生さんが蛍がいると言うので、熊に出会わないよう音を出しながら、夜に谷川へ降りてみました。ゲンジボタルがいるのだろうと思っていたのですが、見当たりません。目が慣れてきたのでLEDライトを消して、アベマキの林を上っていくと、青みがかった黄緑色の光があちこちの草むらで弱く光っているのに気づきました。近づいてライトを点灯すると、陸生蛍の幼虫が葉の上を歩き回っています。純色ではないと思われますが、不思議な透明感を感じさせる光です。点滅はほとんどしません。思わず、蚊に食われているのも忘れて、見とれてしまいました。
2006年 5月 |
写真提供者のサガイ氏より送ってもらった昨年の写真を掲載しました。金沢近郊でのヒサマツミドリ写真など、スクープ写真もあったのですが、掲載がほぼ1年周回遅れとなってしまいました。美しいハラビロトンボ写真もあります。
2006年 4月 |
所謂、タイラギフあるいはゴカヤマギフを探索に毎年ゴールデンウィーク前後に一度は通う旧平村での出来事です。五箇山トンネルを抜けたら、晴れていたのは良いのですが見た通りの凄い残雪で、これは無理だと、落胆したのでした。それでもトボトボと長靴で進入して即、ニホンカモシカのお出まし、見たとおりのまだ、冬毛ですっぽりと被われていてなんか別種の動物かと勘違いしたのでした。2005年、そして2006年今年も大豪雪で通年より10日は全ての事に関して遅れていると、現地の古老の方々が口になさっていました。 この残雪の状態ではムシが動くのは1週間から10日程度先の話でしょう。
2006.4.27 富山県平村 |
写真1 2006.4.27 | 写真2 2006.4.27 | 写真3 2006.4.27 |
本サイトの写真提供者であるサガイ氏撮影の2006年初ギフ写真を追加しました。私(キタガワ)が腕を複雑骨折してキーボード入力速度が著しく落ちたため、キー操作が苦痛なこともあり(といっても口で喋るよりは速いが)、久々の更新となりました。昨年、同氏より送っていただいた写真データがまだ多量に掲載せずに残っています。腕のよい医師のおかげでほぼ元通りに回復したので、先ずは遅れた仕事をやっつけつつ、ぼちぼち写真も更新していきます。