2001年 6月 |
講義プリントを印刷する間に、犀川へ蛍を探しに出動。大桑橋より上流は、蛍の撮影にもってこいの真っ暗闇です。途中の畑や、川原にフーッ、フーッと光って飛んでいましたが、あまり数はいません。林に沿った農業用水を見つけたので入り込んで行くと、案の定いっぱい飛んでいました。点滅しながら不規則に飛び回るのが、なんとも不思議で懐かしい光景でした。次の日、金沢大学角間キャンパスの近くに住む化学の先生が、「蛍ならうちの庭にも飛んでますよ」。。。
2001年 5月 |
実際には殆ど休み無しのゴールデンウイークだったが、1日ぐらいは外へ出ようと決心。昆虫嫌いの彼女にお弁当を持たせてキゴ山に登った。といっても、この山はバス停から頂上まで500mほどしかない。コツバメがつつじの上で静かに日光浴をし、山道をミヤマセセリが音も無く飛び交っている。山頂では、医王山から降りてきた爽やかな風が草原を吹き抜け、金沢の町へと滑らかに落ちていく。午後の日差しが強くなり、ギフチョウが飛び交う林縁を見上げながら放牧場へと降りていった。もうこのころには、彼女は、カムフラージュしている昆虫を見つけては、私に教えるまでになっていた。
2001年 1月 |
これまでに録音しておいた昆虫の鳴き声のうち種類が分かったものについて、MP3フォーマットで昆虫写真集の中に掲載しました。掲載したのは、鳴く虫の代表であるセミ科の一部と直翅目の一部です。セミは、通常露出条件が悪いところに生息しており、また、直翅目の多くは夜に叢や藪の中を掻き分けて探さないと見つけることが困難なため、写真をとるとなると結構苦労します。ところが、これらの昆虫は大声で鳴くので、車が来ない環境を見つければ誰でも簡単に録音ができます。セミは、どの時期にどこで鳴いていたかという分布調査が、環境の変化(都市化の程度)を知る手がかりとなるので、鳴き声を覚えておくと便利です。また、直翅目の昆虫は、風情のある特有の鳴き方をしますので、これを楽しむことはとても優雅な贅沢です。(ついでに言うと、私は蕎麦を食べるときと虫の声を楽しむとき、欧米人に対して優越感を味わってしまいます・・・ :-P)今後、昆虫の音声データデータベースなんていうのも作っていきたいと思います。
MP3は、最近、ネットワーク上で音楽を流通させるためのフォーマットとしてデファクトスタンダードとなりつつあります。他に、もっと高音質でデータ圧縮率の高いフォーマットや古いソフトウエアでも再生できるようなフォーマットがありますが、これらは、どんなOS上でも再生できるというわけにはいきません。その点、多少音質が悪いですが、データ圧縮率も高く、UNIX系OS, MacOS および Windows 上で使用可能なMP3はWEB上で音声を配布するのに大変便利です。また、音質的にも昆虫の鳴き声を再現するのに向いているように思います。MP3データを再生するためのソフトは、各種無料公開されていますので、ネット上で検索してみてください。Microsoft Windows をご使用の方は、Microsoft Media Player ver.7 以降や Real Player(何れも無料)をインストールするとブラウザから自動再生できます。掲載した音声データのサイズが多少大きいので、アナログ回線を使用しておられる場合はアイコン横に記載したデータサイズにご注意ください。