1.1 準備するもの

  1. ノギス
    データシートがない部品のピン(足)の間隔と太さを測定するため、ノギスが必要です。0.1ミリ程度の精度があればよいので、小型の安いやつでかまいません。予算が許すならばディジタル式(3000 - 4000円ぐらい?)が便利ですし、測るのが楽しくなります。

  2. 回路図
    論文や教科書に書かれているような動作解析のための回路図ではだめで、全ての部品のピン接続を全て書き込んだ、実体配線図に近いものを用意します。LVS(Layout vs Schematic)を使用しないなら、手書きで十分ですからノートを使用しましょう(PCBEにはLVS機能はありません)。

    注意点

    • 使用しないICのピンも全て記載し、GND, V+(電源), 開放(NC)のどれかを指定する
      - 原則として使用しない入力ピンはGND, 出力ピンはNC(データシートに従うこと)
    • コネクタやジャックの種類も記入する(絵を描いておいてもよい)
    • 電源ラインのバイパスコンデンサも記入する(わからない人は回路に詳しい人に聞いてください)
    • GNDの分類を記入する(以下、初心者は気にしなくてかまいません)
      - アナロググランド(AGND)とディジタルグランド(DGND)を分けて記述する
      - デカップリングが必要なAGNDには別記号(AGND1など)を振っておく

1.2 操作概要

    Toolbar

    操作手順

    1. グリッドを設定(通常は、"2.54/整数"を使用。割り算の形のまま入力してよい)
    2. ランド、配線、パッドなどのツールバーボタンを選択
    3. レイヤーを選択(パッドの場合は不要)
    4. アパーチャを選択
    5. 画面上に配置
      • 配線は (1) 始点を左クリック、(2) 終点を左クリック、(3) 右クリックで終了(終了しないと再び終点を始点として配線が継続)
      • DELキー、消しゴムアイコン、ハサミアイコンで削除
      • 画面の拡大は、(1) 虫眼鏡アイコンをクリック、(2) マウスで対角2回クリック
      • ランドの中をくりぬくことはできないので、ベタパターン(塗りつぶし)には、塗りつぶしボタンを使用する
1.3 VDEC試作者用ライブラリの使用法

表紙ページでダウンロードしたVDEC試作者用ライブラリは、ライブラリ形式のデータではなく、各種フットプリントパターンを集めたレイアウトデータなので、そのままpcbeで開いて、コピー&ペーストをして使ってください。

コピー&ペーストは、ツールバーのコピーとペーストボタンを使用しても、CTRL+C, CTRL+V でもできます。また、ウインドウ間でも有効です。


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