7. Shmooプロット

Shmooプロットは、2つの変数値を変えながら、PASS/FAILの判定を2次元マッピングする機能です。正常動作する範囲や、各種変数と性能の関係を調べることができます。ここでは、インバータの遅延時間と電源電圧の関係およびカウンターの最高クロック周波数と電源電圧の関係を調べてみます。

  1. 遅延時間の測定

    1. Project File欄上部のNewボタン(+ アイコン)をクリック
    2. ドロップダウンリストから [Shmoo] を選択
    3. Settings欄で下記のように設定

      項目設定値説明
      PatternInverterPASS/FAIL判定に使用するパターン
      Shmoo Plot ModeProgressive Resolutiuonステップの方法を選択。通常はProgressive Resolutiuon
      X-Axis TypeTypeCompare Storobe変数の種類(ここでは、判定タイミング)
      Start0 ns変数の開始値
      Stop80 ns変数の終了値
      Number of Steps200変数のステップ数
      Pins/Pin GroupsY1判定に使用する信号またはグループ名
      Time StetsINV_RUN適用するタイミング設定名
      Y-AxisTypeSpec Variable変数の種類(自分で定義した変数を選択)
      Start2.5 V変数の開始値
      Stop5 V変数の終了値
      Number of Steps100変数のステップ数
      Spec VariableDC.VDD1VDD1の電圧を変数に指定
      Settling Time1 ms各ステップのバースト開始待ち時間(過渡応答を避ける)

    4. 左のPin Viewボタン(黒三角アイコン)でPin = VDD1を選び、VFスイッチをONにする(VDD2はOFFにしてよい)
    5. ツールバーのバーストボタン(青い三角)をクリックして、Shmooプロットを開始

      Shmoo plot 1

    6. カーソルをドラッグして値を読み取る
      上のShmooプロットの結果では、VDD = 5Vのとき、ストローブ時間(即ち遅延時間) = 6.4nsぐらいでPASSしている。データシートとほぼ一致している。

  2. 最大クロック周波数の測定

    1. Project File欄上部のNewボタン(+ アイコン)をクリック
    2. ドロップダウンリストから [Shmoo] を選択
    3. Settings欄で下記のように設定

      項目設定値説明
      Patternverilog_Pattern
      Shmoo Plot ModeProgressive Resolutiuon
      X-Axis TypeTypeSpec Variable自分で定義した変数を選択
      Start1 MHz
      Stop35 MHz
      Number of Steps100
      Spec VariableAC.Frequencyクロック周波数を指定
      Y-AxisTypeSpec Variable自分で定義した変数を選択
      Start1 V
      Stop5 V
      Number of Steps100
      Spec VariableDC.VDD2VDD2の電圧を変数に指定
      Settling Time1 ms各ステップのバースト開始待ち時間

    4. 左のPin Viewボタン(黒三角アイコン)でPin = VDD2を選び、VFスイッチをONにする(VDD1はOFFにしてよい)
    5. ツールバーのバーストボタン(青い三角)をクリックして、Shmooプロットを開始

      Shmoo plot 2

    6. カーソルをドラッグして値を読み取る
      Shmooプロットの結果から、VDD = 5Vのとき、クロック周波数 31.6MHzでPASSしている。データシートとほぼ一致している。


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