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#author("2018-10-21T01:12:44+00:00","","")
[[第1回レポート回答]]
#author("2018-10-21T03:25:27+00:00","","")
[[電子回路第2及び演習]]

-- 質問
- ラプラス変換を習っていないので課題の解き方が分からなかった
-- 講義で言ったと思うのですが、課題0.2でラプラス変換を使う必要はありません。複素ベクトルを使って解いてください。ラプラス変換は、複素ベクトルやボード線図の本当の意味を理解してもらうために説明したまでですが、今は、アナログとディジタルを共通に扱える便利な方法があるという程度の理解でかまいません。今回のお話は、他の科目で本格的にラプラス変換を習ったときに思い出してください。

- ボーデ線図の書き方、コーナ角周波数の求めかたが分からない
-- 次回、解く手順を示した解答例を配布します。ボード線図については、電子回路第1及び演習で習ったという人もいるので、忘れているか、または、欠席したのではないでしょうか。

- ボーデ線図の書き方の解答例と説明を希望
-- 完全なボーデ線図を作成していた人もいたのですが、殆どの人はよく理解していないようです。次回は、シミュレーションを実施する前に、説明が必要な人が多いようなら、すこし時間を取って解説しましょう。

- 課題0.2のBの回路は、Aの回路の2段縦続接続と同じ特性か
-- 課題0.2B は課題0.2Aの縦続接続ではなく、直列接続になっています。従って、特性が異なります。課題0.2Bの回路では、伝達関数の分子と分母が角周波数の1次関数になるのに対し、縦続接続の場合は、伝達関数の分子が定数で分母が2次関数になることが確かめられます。また、テブナンの定理を用いても、課題0.2Bの回路回路と、Aの縦続接続は同じ回路に変形することは出来ません。

- 計算が複雑で解けなかった(特に回路B)
-- 一般的に、伝達関数の分母と分子の式を全て展開してしまうと、因数分解が必要となり、手に負えなくなりますので、式変形はよく考えて行う必要があります。ただし、今回の課題は、1次関数なので、どんな解き方でも簡単に解けるはずです。解けない人は、複素数の計算にもう少し慣れる必要があると思います。

- ソフトが日本語対応だと助かる
-- ソースコードが公開されていないソフトウエアは日本語化されませんので、英語に慣れるしかありません。基本的に、技術文献や技術者向けのツールが、日本語化されることは殆どありませんので、専門用語を英語で覚えていく必要があります。全ての専門用語が日本語訳されているわけではないので、慣れてくると、英語のほうが楽に読めるようになります。(というより、日本語化するとカタカナと略語だらけになってしまします)

- ラプラス変換は電子回路以外でも大事と聞いた
-- 微分方程式または積分方程式を解く方法として便利な数学的手法であるだけでなく、回路やシステムの複雑な過渡応答を簡単に理解するために有用です。また、ラプラス変換からZ変換というものが導かれます。Z変換というのは、離散時間信号(サンプリングされた信号)を表現する変数変換なので、無線通信、映像、音声などのディジタル信号を扱うときには、どうしても避けて通れません。ラプラス変換およびZ変換は、今後、他の科目で詳しく学ぶと思います。

- ラプラス変換を使わない方法を知りたい
-- ラプラス変換を使用しない場合は、解析学(微分積分学)で習った(はず?)線形微分方程式の解法が使えます(特性方程式などの手法)。ただし、解析学で学ぶ方法は複雑なので、回路方程式のような、連立微分方程式を解くのは、かなりやっかいです。もっとも、スイッチをON/OFFした場合の応答や電源を入れた直後の応答(過渡現象)を調べるのでなければ、ラプラス変換する必要はありません。増幅回路とL,C,Rだけで構成される電子回路では、通常の複素ベクトルを用いて回路方程式を作れば問題ないです。

- 2ポールの場合の計算、|P(w)|または |Q(w)| = sqrt(2)のとき、wがコーナになる理由が分からない
-- もしかすると、p.15 の記載ミスのため、混乱したかもしれません。修正しましたので、再度、ダウンロードしてください。p.16については、難しい計算はないと思うのですが、|1 + jwB| のところでしょうか、複素ベクトルの絶対値の計算は、共役複素数を掛けて、ルートするですね。また、|P(w)|または |Q(w)| = sqrt(2)のとき wがコーナ角周波数になるのではなく、w = 1/B のときにコーナ角周波数となり、このとき、wB = 1 となるので、|P(w)| = sqrt(1 + 1) = sqrt(2) = 3.01dB ということです。ただし、このスライドには文字として明記していませんが、1/B << 1/C、つまり、P(w)のコーナでは、Q(w) = 1 と近似しています。

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