LTspice雑記帳 |
Visitor #2499073
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LTspiceは、リニアテクノロジー社が無料で配付している回路シミュレータです。このシミュレータは、シンプルな回路図エディタを含むGUIにより、初心者がトレーニングを受けなくても使えるようになっていますが、作業効率や設計データの保守性の面でも、よく考えられたプロ仕様のシミュレータです。
検索すれば、LTspiceの優れた解説ページやブログがたくさん見つかるので、いまさら解説ページを作成する意義は小さいのですが、講義のシミュレーション演習や自宅での学習の際、忘れやすい事項やちょっとしたノウハウについて参照するためのノートとしてまとめておきます。
LTspiceの解説本を出しました。回路解析の具体例が載っています。
- デバイスの追加
- マクロモデルの追加
- 回路図エディタの操作のまとめ
- トランスの作成方法
- DC解析
- AC解析
- Transient解析
- Noise解析
- 歪み解析
- 温度掃引
- 回路図とシミュレーション結果のエクスポート
- ネットリストの出力と読み込み
- コマンドラインによる実行
- プローブとリファレンス
- パラメータスイープ(.step & .meas)
- 周波数帯域の測定(.step & .meas)
- カーソルによる測定(.step & カーソル)
- 波形演算機能
- 縦軸と横軸変数の変更
- モンテカルロシミュレーション
- WAVファイルの入出力
- きれいなFFTのしかた
- 半導体モデルパラメータのスイープ
- MOFETモデルパラメータ
- サブサーキットの作成(階層化)
- サブサーキットのパラメータ設定
回路シミュレーションでは、シミュレータの許容誤差の精度で、どんな値でも求められますが、測定回路自体に含まれる誤差を考えないと、必要な回路特性を正確に求めることができません。さらに、実測するとなると、素子のばらつき、計測器の電気的特性、配線の影響についての考察も必要になります。高価な計測器を使用すれば測定できるというものではなく、測定回路とデバイスの特性を理解していないと測定はできません。研究室の学生が戸惑っていたシミュレーションや実測の方法について解説しておきます。
お問い合わせはこちらまで: kitagawa@is.t.kanazawa-u.ac.jp
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